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家族信託ガイド

認知症対策・不動産管理・承継設計に使われる家族信託の仕組み、遺言や成年後見との違い、設計の流れと注意点を整理した総合ページです。

最終更新: 2026年3月21日 参照: 国税庁・法務省の公式情報

認知症になってからでは家族信託を設定できません。本人の判断能力があるうちにしか契約できません。

生前対策の選択肢を比較
項目家族信託遺言書成年後見
生前の管理できるできないできる
設計の自由度高い低い
家庭裁判所の関与原則不要不要必要
費用感数十〜百万円低〜中継続費用あり
まず結論

家族信託は誰に相談すべきですか?

契約設計は司法書士や弁護士、不動産登記は司法書士、税務影響は税理士に確認します。不動産や会社財産がある場合は複数専門家の連携が重要です。

  • 認知症対策や不動産管理で検討される
  • 契約設計を間違えると税務・実務で詰まりやすい
  • 信託登記や管理体制まで設計する
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家族信託とは

家族信託は、家族など身近な人に財産管理や処分を託す仕組みです。実務では民事信託として使われ、 親が元気なうちに管理方針を決めておきたい場面で検討されることが多くあります。

ただし、家族信託だけで相続対策が全部終わるわけではありません。信託に入れる財産、入れない財産、 死亡後の承継、税務影響、後見の必要性などを分けて設計する必要があります。

家族信託は「節税商品」ではなく、財産管理と承継の設計手段です。 税務や登記を後追いにすると、かえって使いにくい契約になることがあります。

家族信託の基本構造

01

委託者

財産を託す人です。親が自宅や収益物件、預貯金の管理方針を決めて託すケースが典型です。

02

受託者

託された財産を契約に沿って管理・処分する人です。家族が担うことが多いですが、負担と責任を見て決める必要があります。

03

受益者

信託財産から利益を受ける人です。委託者自身が受益者になる設計も多く、生活費や賃料収入の受取先を明確にします。

家族信託が向いているケース

親の認知機能低下に備えて、不動産や預金の管理方針を先に決めたい
賃貸不動産や収益物件があり、将来の修繕・売却判断を家族で回したい
二次相続や先の承継先まで含めて財産の流れを整理したい
遺言だけでは足りない継続的な財産管理まで見据えたい

設計と手続きの流れ

1

目的を決める

認知症対策なのか、不動産管理なのか、承継先の設計なのかをはっきりさせます。目的が曖昧だと過剰設計になりやすくなります。

2

財産と当事者を決める

どの財産を信託に入れるか、誰を受託者にするか、受益者を誰にするかを整理します。

3

契約内容を詰める

管理・処分権限、受益者の変更、終了事由、残余財産の帰属先などを契約文で明確にします。

4

公正証書や登記を進める

実務では公正証書化や信託登記を前提に進めることが多く、不動産がある場合は登記までセットで見ます。

5

開始後の運用を管理する

契約して終わりではなく、収支管理、帳簿、受託者の説明責任、税務影響の確認まで続きます。

注意点と失敗しやすい場面

家族信託が必要な範囲を超えて広く財産を入れてしまう

受託者の権限や使途制限が曖昧で、後から家族内で揉める

税務と登記を切り分けずに契約だけ先行する

遺言や任意後見との役割分担を決めず、制度が競合する

受託者の負担や後継受託者の設計が甘い

受託者を家族にする家族信託は、始めやすさの一方で、運用責任や説明責任を軽く見ないことが重要です。 契約した瞬間より、運用開始後の方が差が出ます。

よく必要になる資料

家族構成・続柄が分かる資料
信託対象財産の一覧表
不動産の登記事項証明書、固定資産税資料
預貯金や有価証券の残高資料
既存の遺言書、任意後見契約、贈与契約の有無が分かる資料
当事者の本人確認資料、実印、印鑑証明書

専門家に頼む場面

不動産を信託財産に入れたい
家族内で将来の承継先まで決めたい
遺言、任意後見、家族信託の使い分けで迷っている
税務上の扱いまで含めて契約を設計したい
受託者の管理責任や運用方法まで落とし込みたい

公的情報・参考リンク

Q&A

よくある質問

Q

家族信託とは何ですか?

A

家族信託は、家族などに財産管理や処分を託す仕組みです。実務では民事信託の一種として使われ、認知症対策や不動産管理で検討されることがあります。

Q

家族信託と遺言は何が違いますか?

A

遺言は死亡後の財産承継を決める仕組みが中心ですが、家族信託は生前からの管理・運用まで設計できる点が違います。

Q

家族信託をすれば成年後見は不要ですか?

A

必ずしもそうではありません。対象財産や契約範囲によっては、別制度との役割分担が必要です。

Q

不動産を家族信託に入れるときは何が必要ですか?

A

契約設計に加えて、信託登記や管理権限の整理が必要です。不動産を含む家族信託は登記実務まで見られる専門家関与が重要です。

Q

家族信託に税金は関係しますか?

A

関係します。信託の設定内容によって贈与税や相続税の扱いが問題になるため、契約前に税務面を確認すべきです。

Q

家族信託は誰に相談すべきですか?

A

契約設計と法的整理は司法書士や弁護士、税務確認は税理士が中心です。不動産を含む場合は登記まで一気通貫で見られる体制が重要です。

Q

家族信託の設定にはいくらかかりますか?

A

財産の規模・複雑さにより異なりますが、司法書士・弁護士への報酬が数十万円〜百万円程度かかることが多いです。不動産を含む場合は登録免許税も加わります。

Q

認知症の診断後でも家族信託は設定できますか?

A

原則できません。家族信託は委託者(親)の意思能力・判断能力が前提です。認知症の診断がある場合は設定が困難で、成年後見制度の利用が現実的になります。

Q

家族信託は税金に影響しますか?

A

影響します。信託の設定方法によって贈与税・相続税・所得税の扱いが変わります。特に受益者を委託者以外にする場合は贈与税の課税関係を事前に確認する必要があります。

Q

家族信託で不動産を管理できますか?

A

できます。不動産を信託財産に入れると、受託者が賃貸管理・修繕・売却まで対応できるようになります。ただし信託登記が必要で、司法書士への依頼が実務上は必須です。

Q

受託者が亡くなった場合はどうなりますか?

A

契約書に後継受託者の定めがあればその人が引き継ぎます。定めがない場合は信託が終了したり、家庭裁判所に新たな受託者の選任を申し立てる必要が生じることがあります。後継受託者の設計は契約時に必ず検討すべきです。

Q

家族信託と任意後見契約はどう使い分けますか?

A

家族信託は財産管理の自由度が高く生前から使えますが、身上監護(介護・医療の決定)には対応できません。任意後見は身上監護まで対応できますが家庭裁判所の監督が入ります。両方を組み合わせる設計が多いです。

設定できるのは「元気なうち」だけです

家族信託は一度設定すると長期にわたって機能します。誰に何を任せるか、税務面は問題ないか、登記は必要かを専門家と一緒に確認してください。

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