遺言書は誰に相談して作るべきですか?
財産承継の設計や争い防止は弁護士、登記や不動産承継は司法書士、税務影響は税理士、公正証書化は公証役場との連携が重要です。
- 形式不備があると実現できないことがある
- 不動産や事業承継では登記・税務も確認する
- 争い防止には遺留分への配慮が必要
どの専門家に相談すべきか
遺言書が必要になる場面
相続人が多い、不動産がある、再婚家庭、家業承継がある、特定の人へ多めに残したいなどの場面では、遺言書の有無が実務に大きく影響します。
特に「家族仲は悪くないから大丈夫」と思っていても、財産の分け方が見えにくいと相続開始後に認識差が出やすくなります。
遺言書の種類
自筆証書遺言
本人が自筆で作成する遺言書です。費用を抑えやすい一方、方式不備や保管面のリスクに注意が必要です。
公正証書遺言
公証人が作成する遺言書です。安全性が高く、相続発生後の実務でも扱いやすいのが特徴です。
自筆証書遺言と公正証書遺言の違い
作成の流れ
1. 誰に何を残したいか整理する
預貯金、不動産、自社株などを棚卸しし、希望する分け方を整理します。
2. 遺言の種類を決める
自筆で作るのか、公証役場で公正証書遺言にするのかを、家族構成と資産内容で判断します。
3. 文案と付言事項を整える
遺言本文だけでなく、家族に伝えたい意図や背景を丁寧に残すと実務と感情の両面で役立ちます。
4. 保管方法まで決める
自筆証書遺言なら法務局保管制度、公正証書遺言なら正本・謄本の管理方法まで決めておきます。
注意点
不動産や会社関係の資産がある場合は、内容の曖昧さが後の紛争に直結します。専門家のチェックを挟む価値が特に高いケースです。
公的・公式情報
よくある質問
遺言書はどんな人が作るべきですか?
相続人が多い、再婚家庭、不動産が多い、家業や自社株がある、特定の家族へ多めに残したいなど、分け方で争いが起きやすい場合は特に検討価値があります。
自筆証書遺言と公正証書遺言はどちらがよいですか?
費用を抑えたいなら自筆証書遺言、安全性や実行のしやすさを重視するなら公正証書遺言が選ばれやすいです。
自筆証書遺言は自宅保管でもよいですか?
可能ですが、紛失や改ざん、発見されないリスクがあります。法務局の保管制度を使う選択肢もあります。
遺言書作成を専門家に相談するなら誰ですか?
文案設計や法的な揉めごと予防まで含めるなら弁護士、登記や相続実務まで見据えるなら司法書士、税負担も含めて設計したいなら税理士との連携が有効です。
遺言書がないと誰が財産を相続しますか?
遺言書がない場合は民法の法定相続分に従って分割されます。相続人が複数いる場合は全員の合意(遺産分割協議)が必要になります。
公正証書遺言の作成費用はいくらかかりますか?
財産の総額によって異なり、公証人手数料は数万円〜10万円以上が目安です。証人2人の立会いも必要で、弁護士・司法書士に依頼する場合は別途報酬がかかります。
法務局の自筆証書遺言書保管制度はどう使いますか?
法務局(遺言書保管所)に予約して遺言書原本を持参し、手数料3,900円で保管申請します。自宅での紛失・改ざんリスクを下げられ、死後に相続人が確認できます。
遺言書に書いた通りにならないことはありますか?
あります。特定の相続人には遺留分(最低限の取得分)があるため、その侵害があると遺留分侵害額請求の対象になります。また方式不備だと遺言が無効になります。
遺言書は何歳から作れますか?
満15歳以上であれば遺言を作成できます(民法961条)。認知症の診断がある場合でも遺言能力があれば有効ですが、後から争われるリスクがあります。
遺言書は1度作ったら変更できませんか?
何度でも変更・撤回できます。最後の日付の遺言書が有効になります。財産状況や家族構成が変わったら見直すことを検討してください。
遺言書で「相続させたくない人」を指定できますか?
特定の人を相続人から排除することは原則できません。ただし相続人廃除の申立てや、遺留分の範囲内で他の人に多く残すことは可能です。
自筆証書遺言で財産目録はパソコンで作れますか?
2019年の民法改正で財産目録はパソコン作成が認められました。ただし目録の全ページに自署・押印が必要です。本文は引き続き自筆が必要です。