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口座が凍結されたら
まずこれだけやる

名義人が亡くなると銀行口座は原則凍結されます。葬儀費用などの急な出費は仮払い制度(上限150万円)で対応できます。口座の整理と本払戻しには戸籍・印鑑証明書・遺産分割協議書が必要です。

最終更新: 2026年3月21日参照: 銀行・業界団体の公式情報

口座凍結後にまずやること

01

取引銀行を全て洗い出す(通帳・キャッシュカード・郵便物を確認)

02

各銀行の相続手続き窓口へ連絡(Webまたは電話)

03

法定相続情報一覧図を法務局で取得しておく(無料・複数銀行に使い回せる)

04

急な出費は仮払い制度を使う(上限150万円/金融機関)

まず結論

銀行口座の相続手続きは誰に相談すべきですか?

預貯金の払戻しだけなら自分で進められることもありますが、相続人が多い、不動産や税務も絡む、遺産分割協議書が必要な場合は司法書士・税理士・弁護士の役割を分けて相談します。

  • 死亡後は口座が凍結されることがある
  • 金融機関ごとに必要書類が違う
  • 遺産分割協議書の内容が曖昧だと差し戻されやすい
相談先の選び方

どの専門家に相談すべきか

専門家一覧を見る

司法書士

戸籍収集、法定相続情報、不動産登記と同時進行の銀行手続き

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弁護士

払戻しや分け方で相続人間に争いがあるケース

弁護士を探す

口座凍結とは/いつ凍結されるか

「口座凍結」とは、名義人の死亡後に金融機関が相続手続きのために通常の入出金に制限をかける措置です。死亡届の提出と連動して自動的に凍結されるわけではなく、銀行が死亡の事実を把握した時点で凍結されます。

銀行は訃報ニュース・関係者の連絡・公告などで死亡を知ることがある

「銀行に知らせていないから大丈夫」は必ずしも正しくない

凍結後の急な出費は「仮払い制度」で対応できる(次セクションで詳しく解説)

凍結前に大量引き出しをすると後から特別受益として問題になる場合があります。仮払い制度の範囲内に留めることが安全です。

仮払い制度(民法909条の2)

1金融機関あたりの上限

150万円

民法第909条の2

仮払いできる金額の計算式

min(残高 × 1/3 × 法定相続分, 150万円)

例:残高900万円・相続人が配偶者と子1人の場合
配偶者:900万 × 1/3 × 1/2 = 150万円(上限に達する)
子:900万 × 1/3 × 1/4 = 75万円

遺産分割が完了していなくても利用できる(2019年7月施行)

各金融機関ごとに150万円が上限(複数銀行に口座があれば合計はその倍数になる)

引き出した金額は最終的な遺産分割で自分の取り分から差し引かれる

よく必要になる書類

書類
被相続人の出生〜死亡の連続戸籍(除籍謄本含む)
相続人全員の戸籍謄本
相続人全員の印鑑証明書
遺産分割協議書(遺言がない場合)
各金融機関所定の相続届・依頼書
通帳・証書・キャッシュカード等

※書類の細部は銀行ごとに異なります。各金融機関の案内に沿って準備してください。

法定相続情報一覧図を先に取得すると便利です。法務局で無料取得でき、複数の銀行への提出に使い回せます。戸籍の束を何セットも用意する手間が省けます。

預貯金相続の進め方

1

取引銀行を全て洗い出す

通帳・キャッシュカード・郵便物・スマホアプリ履歴・確定申告書の添付資料から口座を把握します。法定相続情報一覧図を使い回せるよう最初に法務局で取得しておくと後が楽になります。

2

各銀行へ相続発生を連絡する

金融機関によって受付方法が異なります(窓口・電話・Web案内サービス)。ゆうちょ銀行はWeb専用の「相続Web案内サービス」があります。連絡のタイミングで口座に制限がかかります。

3

案内に沿って書類を集める

遺言の有無・払戻し方法・相続人の構成によって必要書類が変わります。銀行ごとに書類の細部が異なるため、受け取ったチェックリストをそのまま使うのが確実です。

4

書類を提出し、払戻し・名義変更を完了させる

書類が揃えば2〜4週間で払戻しが完了するのが目安です。代表相続人への一括払戻し、または各相続人への分割払戻しなど、分割方法に応じて手続きが異なります。

よくある詰まりどころ

複数の銀行に口座があり、どこまで連絡したか管理できなくなる

銀行名・連絡日・担当窓口・不足書類を一覧にして進めると管理しやすい

遺産分割が未了で払戻し方法が決まらない

仮払い制度(150万円上限)を先に使い、本払戻しは分割後に行う方法がある

戸籍の不足で書類を差し戻される

被相続人の出生から死亡まで「連続」した戸籍が必要。転籍があると複数の市区町村に請求が必要

相続人の1人と連絡が取れず、書類が揃わない

調停申立て前に弁護士へ相談を。行方不明の場合は不在者財産管理人の選任という手段もある

平日の窓口に行く時間が取れない

司法書士に代理権限を与えれば、戸籍収集から窓口対応まで委任できる

やってはいけないこと

以下の行為は相続人間のトラブルや法的問題につながります

凍結前に遺産を分けるつもりで大量に引き出す

相続人全員の同意なく金銭を引き出すと特別受益や横領として問題になりえます。仮払い制度の範囲内に留めてください。

一部の相続人が黙って口座を使い込む

後から発覚した場合、遺産分割協議で不利になるだけでなく、損害賠償請求の対象になることがあります。

口座の凍結解除を後回しにして放置する

時効(10年)があるわけではありませんが、相続人が増えたり認知症になったりするほど手続きが複雑になります。早期着手が得策です。

公的・公式情報

Q&A

よくある質問

Q

亡くなった人の銀行口座はいつ凍結されますか?

A

金融機関が死亡の事実を把握した時点で口座に制限がかかります。銀行は死亡の情報をインターネットニュースや関係者からの連絡で把握することがあるため、「届け出ていないから大丈夫」は危険です。家族が死亡届を出すと役所経由で把握されることはありませんが、早めの連絡を推奨します。

Q

仮払い制度とは何ですか?上限はいくらですか?

A

2019年7月施行の民法改正(第909条の2)により、遺産分割が完了していなくても、相続人が葬儀費用などの急な出費のために銀行口座から払戻しができる制度です。上限は「各金融機関ごとに150万円」と「相続時点の残高×1/3×自分の法定相続分」の少ない方です。

Q

仮払い制度で引き出せる具体的な金額の計算方法は?

A

計算式は「残高×1/3×自分の法定相続分」と「150万円」の少ない方です。例えば残高900万円・相続人が配偶者と子1人の場合、配偶者の法定相続分は1/2なので900万円×1/3×1/2=150万円。この場合は上限150万円ちょうどになります。子の場合は900万円×1/3×1/4=75万円です。

Q

銀行口座の相続手続きに必要な書類は何ですか?

A

主な必要書類は①被相続人の出生〜死亡の連続戸籍、②相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書、③遺産分割協議書(遺言がない場合)、④各銀行所定の相続届です。書類は銀行ごとに細部が異なるため、各銀行の案内に沿って準備することが重要です。

Q

法定相続情報一覧図とは何ですか?便利なのですか?

A

戸籍の束を1枚の書類にまとめた法務局が交付する公的証明書です。複数の金融機関への提出時に、この1枚を使い回せるため、戸籍のコピーを何セットも用意する手間が省けます。法務局への申請は本人も可能で、手数料は無料です。複数の銀行に口座がある場合は事前に取得しておくと便利です。

Q

凍結解除までどのくらい時間がかかりますか?

A

書類が揃った時点から払戻しまで2〜4週間が目安です。書類の不足や差し戻しがあると追加で2〜3週間かかることがあります。書類の不備が続くと1〜2か月以上かかるケースも珍しくないため、最初から正確に揃えることが重要です。

Q

遺言書がある場合、手続きは変わりますか?

A

変わります。公正証書遺言の場合は遺産分割協議書が不要で、スムーズに進みます。自筆証書遺言は家庭裁判所の検認手続きが必要です(ただし法務局保管の場合は不要)。銀行によって遺言書の種類に応じた書類が変わるため、事前に確認が必要です。

Q

銀行ごとに手続き方法は違いますか?

A

違います。受付方法(窓口・電話・Web)、必要書類の細部、払戻しまでの期間、代表相続人への一括払戻しの可否など、金融機関ごとに異なります。ゆうちょ銀行は独自のWeb案内サービスがあります。複数の銀行で手続きを同時に進める場合は、各銀行の案内内容を混在させないよう管理が重要です。

Q

複数の銀行に口座がある場合はどうすればいいですか?

A

各銀行で個別に手続きが必要です。銀行A終了後に銀行Bへ、という順番でも構いませんが、法定相続情報一覧図を事前に取得しておけば複数の銀行に同時提出できます。手続き状況を一覧にして「連絡済み」「書類提出済み」「完了」を管理することを推奨します。

Q

銀行口座の相続手続きを専門家に頼む場合、誰に頼めばいいですか?

A

書類整理や戸籍収集、銀行窓口への代理対応は司法書士が担当できます。遺産分割の話し合いがまとまらない場合や相続人間に争いがある場合は弁護士が適切です。税務上の問題(相続税の申告が必要か等)は税理士に確認します。

Q

凍結前に故人の口座からお金を引き出してもいいですか?

A

少額の生活費レベルであれば問題になりにくいですが、高額の引き出しは後から相続人間でトラブルになるリスクがあります。葬儀費用などの緊急出費は仮払い制度(上限150万円)を使うのが安全です。死亡後に無断で引き出した金額は特別受益として扱われる可能性があります。

Q

相続人の1人が行方不明または認知症の場合、手続きできますか?

A

行方不明の場合は家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てることで、その管理人を通じて手続きを進められます。認知症の場合は「成年後見人」の選任が必要です。いずれも時間と費用がかかるため、早めに弁護士へ相談することを推奨します。

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銀行手続きは、早く動いた方が必ず楽になります

戸籍収集・書類整理・複数の銀行への対応は、専門家に委任すれば大幅に時間を節約できます。何から手をつけていいか分からない状態で来所する方が最も多いです。

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