相続税申告 · 税理士費用ガイド
「費用はいくら?」に
先に答えます
相続税申告の税理士費用に公定料金はありませんが、実務上の目安はあります。
遺産総額・不動産の有無・相続人の数で決まる費用の仕組みと、見積もりで見るべきポイントを整理しました。
遺産1億円の目安
40〜80万円
不動産なし・相続人2名・消費税別
費用を左右する主な要因
- —遺産総額(基本報酬の基礎)
- —土地の数と種類(+3〜8万円/筆)
- —相続人の数(+1〜3万円/人)
- —申告期限まで3か月以内(+20〜50%)
注意
安さだけで選ぶと土地評価のミスや税務調査対応漏れのリスクがあります。内訳と実績を必ず確認してください。
相続税の税理士費用は何で決まりますか?
遺産総額、不動産の数、相続人の人数、申告期限までの残り期間、非上場株式や過去贈与の有無で変わります。料金だけでなく相続税申告の実績と対応範囲を比較します。
- 安さだけで選ぶと評価・特例・税務調査対応で差が出る
- 不動産や期限切迫は追加費用になりやすい
- 見積りでは業務範囲と追加料金条件を確認する
どの専門家に相談すべきか
遺産総額別の費用目安
不動産なし・相続人2名を前提とした実務上の目安です。加算条件(不動産・相続人数・特急対応等)が加わると上振れします。
| 遺産総額 | 税理士費用の目安 |
|---|---|
| 3,000万円〜5,000万円 | 15〜30万円 |
| 5,000万円〜1億円 | 30〜60万円 |
| 1億円〜3億円 | 60〜100万円 |
| 3億円〜5億円 | 100〜200万円 |
| 5億円以上 | 個別見積り |
※消費税は別途10%かかります。事務所によって差があります。3社以上から見積もりを取ることを推奨します。
見積もりは税込み総額で比べてください。「基本報酬30万円(税別)」と「38万円(税込み)」では前者の方が高くなります。
費用が変わる主な要因
遺産総額
多くの事務所が遺産総額に比例した基本報酬を設定。ただしこれだけで比べると逆転するケースがある。
土地・建物の数と種類
貸地・貸家・農地・広大地は評価が複雑で工数増。1筆あたり3〜8万円の加算が一般的。
相続人の人数
相続人が増えると書類収集・ヒアリング・署名調整の工数が増える。1人あたり1〜3万円の加算が目安。
非上場株式・自社株
評価に専門性が必要で工数が大きい。別途5万〜数十万円の加算になることがある。
申告期限までの残り期間
期限まで3か月以下になると「特急対応」として通常の1.2〜1.5倍の費用になる事務所が多い。
税務調査対応の範囲
申告後の税務調査立会いが含まれるか否かで、最終コストが大きく変わる。
報酬体系の3パターン
基本報酬 + 加算方式
基本料金を置き、不動産数・相続人数・書面添付・期限切迫などで積み上げる形式。最も比較しやすいが、加算条件の定義を事前に確認することが重要。
遺産総額連動方式
遺産総額に応じた報酬テーブルを設ける形。分かりやすい反面、不動産評価の難度や申告設計の深さが見えにくいことがある。
個別見積り方式
案件内容を確認した上で都度見積る形。複雑案件では合理的だが、内訳が薄いと他社との比較が難しくなる。
追加料金になりやすい項目
土地の評価単位が多い(農地・貸地・接道複雑な土地など)
非上場株式・自社株の評価が必要
名義預金や生前贈与の調査・整理が必要
申告期限まで3か月以内の特急対応
書面添付制度(税務調査リスクを下げる有効な手段だが別料金になることが多い)
税務調査立会い・修正申告対応(申告後に発生した場合)
△=費用増につながる要素 →=申告精度向上のオプション
安い税理士を選ぶリスク
価格だけで選ぶと取り返しのつかない損失が出ます
相続税の申告は誤りを後から修正できますが、過払いした税金の還付請求には申告期限から5年の時効があります。
土地評価のミスで過払い
小規模宅地等の特例を見落とすか誤適用すると、数百万〜数千万円の払いすぎが発生します。路線価の計算ミスや、接道条件の見落としも実務上よく起きます。
税務調査対応が含まれていない
低価格の事務所は申告後の税務調査立会いが別料金か、対応自体を断るケースがあります。税務調査が来た場合の費用は申告報酬を超えることもあります。
申告後の修正が必要になった場合の対応
書面添付のない申告は税務調査が来やすくなります。また修正申告が必要になったとき、担当した事務所が対応してくれない場合は別途費用が発生します。
見積り比較で見るべき5項目
基本報酬に何が含まれているか(土地評価・小規模宅地特例の判定・資料収集まで)
追加料金の発生条件と金額が明確に示されているか
税務調査対応の範囲と費用(申告費用に含まれるか別料金か)
相続税申告の年間対応件数・不動産案件の実績
申告後の質問対応・二次相続シミュレーションの有無
相談前に整理しておくと比較しやすいこと
- →不動産は何件あるか(宅地・農地・貸家建付地の区別)
- →法定相続人は何人か、遺産分割の方向性は見えているか
- →申告期限まで何か月残っているか
- →生前贈与や名義預金で気になる点があるか
- →必要なのは申告だけか、税額シミュレーションや二次相続対策まで含むか
期限が迫っている場合:安さより「今から間に合う体制があるか」を先に確認してください。期限3か月前以降は断る事務所もあります。
参考情報・公式リンク
よくある質問
相続税申告の税理士費用はいくらかかりますか?
遺産1億円・不動産なし・相続人2名の場合の目安は40〜80万円です(消費税別)。遺産総額・不動産の数・相続人の人数・申告期限までの日数によって大きく変わります。安い事務所と高い事務所で同じ案件でも2〜3倍の差が出ることがあります。
相続税申告の税理士費用はどうやって決まりますか?
税理士報酬規定は2002年に廃止されており、現在は各事務所が自由に設定しています。多くの事務所は「遺産総額×○%」を基本に、不動産・相続人・期限切迫などの加算項目を組み合わせた料金体系を取っています。
税理士費用は遺産総額の何パーセントですか?
目安は遺産総額の0.5〜1%ですが、事務所により大きく異なります。遺産1億円なら50〜100万円の範囲が多いですが、これはあくまで目安です。不動産や非上場株式があると加算が積み上がり、上記の範囲を超えることがあります。
安い税理士に頼むリスクは何ですか?
最も大きいリスクは土地評価のミスです。小規模宅地等の特例(最大80%評価減)を見落とすと数百万円〜数千万円の過払いになります。また税務調査対応が含まれない低価格プランも多く、後で追加費用が発生することがあります。
不動産があると費用はどのくらい増えますか?
土地1筆あたり3〜8万円の加算が目安です。ただし農地・貸地・接道が複雑な土地は個別評価が必要で加算が大きくなります。不動産が5件以上ある場合は加算だけで20〜40万円以上になることがあります。
相続人が増えると費用は増えますか?
多くの事務所が相続人1人あたり1〜3万円の加算を設定しています。相続人が5人いれば5〜15万円の加算になります。これはヒアリング・書類収集・署名調整の工数増加を反映したものです。
税理士費用はいつ支払いますか?
申告完了後に請求されるケースが多いですが、事務所によって異なります。初回相談時に着手金(総額の30〜50%程度)を受け取る事務所もあります。見積もりの際に支払いタイミングも確認することを推奨します。
税務調査が来た場合の対応は費用に含まれますか?
事務所によって異なります。「申告費用に税務調査対応まで含む」と明示している事務所と、別途費用が発生する事務所があります。税務調査の立会い費用は1回あたり10〜30万円が目安です。見積もり時に必ず確認してください。
申告期限が迫っている場合、費用は上がりますか?
期限まで3か月以下の場合、特急対応として通常費用の1.2〜1.5倍になる事務所が多いです。また期限直前は受付を断る事務所もあるため、できるだけ早期に相談することが重要です。
複数の税理士に見積もりを取るべきですか?
はい、最低3事務所から見積もりを取ることを推奨します。同じ案件でも見積もり額が2〜3倍異なることがあり、また「何が含まれるか」が事務所ごとに違うため、金額だけでなく内訳の比較が重要です。
小規模宅地等の特例を適用してもらえるか確認する方法は?
見積もりの際に「小規模宅地等の特例の適用判定を行うか」と明示的に確認してください。相続税に強い事務所であれば、当然のように特例の適用可否を確認した上で申告します。「うちは小規模宅地は別料金」という回答が来た場合は注意が必要です。
税理士費用の消費税はどうなりますか?
税理士報酬には10%の消費税がかかります。見積もりが「税別」表示の場合、100万円の見積もりは実際に110万円の支払いになります。必ず税込みの総額で比較してください。
専門家に相談する
費用の透明性は、税理士選びの第一条件です
「見積もりに何が含まれるか」を明確に答えられる事務所を選ぶことが、
適正な費用で質の高い申告を受けるための最短ルートです。